歯の神経を抜いたあとに違和感が続く?原因や注意すべき症状を解説
2025/09/10

こんにちは、秋葉原の歯医者、スマイルデザインデンタルクリニック秋葉原です。
虫歯が重症化すると、歯の神経(歯髄)を取り除く治療が必要になります。
この治療は「根管治療」と呼ばれ、痛みや炎症の原因となる神経を取り除くことで、歯を保存するためのものです。
しかし、治療が終わった後に「歯がうずく」「かむと痛い」「違和感がある」などの症状を訴える方も少なくありません。
今回は、神経を抜いた歯に違和感がある場合に考えられる原因、応急処置や治療法について解説します。
神経を抜いた歯に違和感が出る理由
膿が残っている

根管治療の目的は、歯の根の中に入り込んだ細菌や感染源を取り除き、内部を清潔な状態に保つことです。
しかし、歯の根の先に膿がたまっているケースでは、1回の治療だけで根の中をきれいにするのは難しく、数回にわたって膿を排出しながら内部を消毒していく必要があります。
膿がたまる原因は、細菌感染による炎症です。
そのため、まずは膿を外に出す処置を行い、その後も根の内部を丁寧に洗浄・殺菌することで、再び膿がたまらないようにしていきます。
治療の初期段階では、膿が出たことで一時的に痛みが軽くなることもありますが、細菌の活動が収まりきっていない場合は、数日から数週間後に違和感や痛みがぶり返すこともあります。
再感染している

細く枝分かれした根管の形は複雑で、治療器具が届きにくい部分もあります。
そのため、目で見えにくい箇所に細菌が残ってしまうと、しばらく経ってから再び感染を起こすことがあります。
また、根管治療後に詰めた薬や材料にほんのわずかなすき間ができてしまうと、そこから細菌が入り込み、内部で再感染を起こすこともあります。
このようなケースでは、治療直後は一時的に症状が治まっていても、数週間から数か月後に膿がたまり始め、再び違和感や痛みが出てきてしまいます。
神経が残っている

神経は非常に細かく枝分かれしており、側枝(側根管)と呼ばれる細い管の中にまで入り込んでいます。
これらの部分はレントゲンにも映りにくく、目で見て確認することも困難です。
そのため、根管治療で取り除けずに神経が残ってしまうと、かんだときの圧力や温度変化などに反応して、痛みや違和感が出ることがあります。
かみ合わせが悪い

神経を抜いた歯は、健康な歯に比べて強度が低くなっています。
そのため、かみ合わせに問題があると弱くなった歯や周囲の歯根膜に負担がかかり、炎症を起こして痛みや違和感が出ることがあります。
かぶせ物の高さが合っていない場合も、かみ合わせのバランスが崩れ、違和感の原因になることがあります。
歯根にひびが入っている

神経を抜いた歯は時間の経過とともにもろくなり、ひびが入ることがあります。
そして、そのひびから細菌が入り込み、歯根に炎症が起こると、歯ぐきの腫れや痛みにつながることがあります。
ひびの場所や深さによっては抜歯が必要になることもあるため、違和感があれば早めに歯科医院で診てもらいましょう。
歯周病が進行している

神経を抜いた歯に痛みを感じる場合でも、実は周囲の歯ぐきや骨に問題が生じているケースがあります。
例えば歯周病が進行すると、歯ぐきの腫れや出血、歯の根のまわりに痛みや違和感が生じます。
麻酔が切れた

治療直後に違和感やうずきを感じる場合、その原因のほとんどは麻酔の作用が切れたことです。
根管治療では歯の中の神経を取り除きますが、その周囲の組織にはまだ神経や血管が残っています。
そのため、治療の過程でこれらの組織が刺激を受けていると、麻酔が効いている間は感じなかった痛みが、切れたあとに現れることがあります。
これは組織が回復しようとする過程で起こる一時的な反応で、通常は数日以内に自然とおさまっていきます。
神経を抜いた歯に違和感がある場合の応急処置

痛み止めを服用する
歯の痛みが強く、日常生活に支障をきたすような場合には、市販の鎮痛剤を使用して問題ありません。
ただし、痛み止めはあくまで一時的な手段であり、根本的な原因に対処するものではありません。
薬で症状が和らいだとしても、そのまま放置してしまうと症状が悪化するおそれがあるため、できるだけ早めに歯科医院で診察を受けるようにしましょう。
刺激のある食べ物を避ける
痛みや違和感があるときは、冷たいものや熱いもの、硬い食べ物や飲み物の摂取を控えましょう。
神経を抜いた歯の周囲の組織は刺激に敏感な状態のため、わずかな温度変化や咀嚼でも痛みを感じやすくなっている場合があります。
神経を抜いた歯に違和感がある場合の治療法

再根管治療
神経を抜いた歯に違和感がある場合の治療法として、代表的なのは再根管治療です。
一度処置した根管内を再び開き、細菌の再感染を防ぐために再度消毒・殺菌を行います。
歯根端切除術
再根管治療でも症状が改善しない場合には、歯根の先端を外科的に切除する「歯根端切除術」が検討されることがあります。
この治療は、根の先にある病巣だけを取り除き、根尖部を封鎖する方法です。
ただし、歯の位置や状態によっては適応とならない場合があります。
咬合調整
かみ合わせが原因で違和感や痛みが生じている場合は、かぶせ物の高さを調整したり、かみ合わせのバランスを整えたりすることで、歯や歯根膜への負担を軽減します。
こうした調整によって症状が改善するケースも多く見られるため、違和感を覚えたら早めに歯科医師に相談することが大切です。
歯周病治療
歯周病が原因で違和感や痛みが出ている場合は、歯周ポケットの清掃や炎症を抑える治療が必要になります。
進行した歯周病では、外科的処置が検討される場合もあります。
抜歯
必要だと思われる治療を試みても症状が改善しない場合や治療による歯の保存が見込めない場合は、最終的に抜歯が必要となることもあります。
抜歯後は、義歯やインプラントなどによる補綴治療で歯の機能回復を図ります。
まとめ
神経を抜いた歯に違和感や痛みが続く場合、膿や再感染、かみ合わせの不調、歯周病など、考えられる要因はいくつかあります。
症状が軽いうちに対処することで、歯を残せる可能性も高くなるため、違和感を覚えたら早めの対応を心がけましょう。
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