前歯のすき間「正中離開」が大人になって目立つ理由と治療法を解説
2026/02/10
こんにちは。東京都、秋葉原の歯医者スマイルデザインデンタルクリニック秋葉原です。
子どもの頃は気にならなかった、あるいは全くすき間がなかったのに、大人になってから前歯のすき間に悩むようになったという方は少なくありません。
この「正中離開」と呼ばれる状態は、年齢とともに進行しやすい傾向があります。
今回は、正中離開が大人になって目立つ理由と、その治療法について解説します。
正中離開とは
正中離開とは、上顎の中央の前歯2本の間にできるすき間のことです。
大きさには個人差があり、わずか数ミリのものから、1cmを超える大きなすき間までさまざまです。
小さなすき間の場合の主な問題は見た目ですが、すき間が大きくなると発音や食事にも影響が出るようになります。
大人になって正中離開が目立つようになった理由
歯周病
大人になってから正中離開が目立つようになる原因の一つに歯周病があります。
歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨や歯根膜が破壊され、前歯が移動してすき間が生じます。
歯周病による正中離開は、比較的短期間で症状が進行することが特徴です。
急性の歯周病では、数か月から1年程度で明らかなすき間が現れることもあります。
また、歯周病による正中離開では、すき間の広がりと同時に歯の動揺も起こることがほとんどです。
進行には、オーラルケア不足、喫煙、糖尿病、慢性的なストレス、遺伝的要因などが関係しています。
加齢による歯肉退縮
加齢も、正中離開が目立つ要因の一つです。
年齢とともに歯肉が下がり、これまで歯ぐきに覆われていた歯根が露出すると、歯冠部分のすき間自体は変わらなくても、すき間が大きく見えるようになります。
歯肉退縮は、歯肉の厚さや歯槽骨の形態、ブラッシング習慣、遺伝などが影響します。
特に歯肉が薄い方や、強いブラッシングを続けてきた方は、退縮が起こりやすくなります。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりにより前歯に過度な力がかかると、歯が移動してすき間が生じることがあります。
前歯の摩耗や奥歯の破損、全体的な歯の移動が同時に起こりやすいことが特徴であり、朝のあごの痛みや疲労感、口を開ける際の違和感や異音など、顎関節症の症状を伴うこともあります。
習慣の積み重ね
日常生活の小さな習慣や癖の積み重ねが、正中離開の原因になることもあります。
代表的なのが、舌で前歯を押す癖です。
舌による力が持続的に前歯にかかると、歯が前方に移動してすき間が生じます。
また、前歯に舌を押し付けて嚥下する癖がある方もいます。
成人は1日に約500~1000回の嚥下を行うため、この嚥下パターンが続くと、前歯に加わる力によって前歯のすき間が広がることがあります。
正中離開のリスク
虫歯や歯周病、口臭リスクの増加
正中離開による前歯のすき間は、歯磨きがしにくくなることから、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
すき間があることで食べ物の繊維などがはさまりやすくなり、歯垢や歯石の形成を助長しやすくなります。
発音・滑舌への影響
前歯は、言葉を正しく発音するために重要な役割を持っています。
特に、日本語の「サ行」「タ行」「ナ行」「ラ行」の音では、舌先が上の前歯の裏や歯ぐきに触れることで正しい音が出ます。
そのため前歯にすき間があると、これらの音が不明瞭になるリスクがあります。
歯並び・噛み合わせへの影響
正中離開によって、周囲の歯に影響が出ることもあります。
例えば側切歯や犬歯は、正中離開による負担で摩耗や破損が起こりやすくなります。
正中離開の治療法
矯正治療
矯正治療は、正中離開を根本的に改善できる方法です。
歯を移動させてすき間を閉じることで、歯並びを整えます。
健康な歯を削らずに治療できること、歯根膜や歯槽骨も一緒に移動するため、歯の健康を保ちやすくなることがメリットです。
デメリットとしては、治療期間が長く、費用負担も大きいことです。
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、コンポジットレジンという歯科用のプラスチック材料を直接歯に盛り付けて、すき間を閉じる治療法です。
歯の表面を軽く研磨して接着性を高めた後、歯の色に合わせて少しずつレジンを積み重ね、光で硬化させます。
治療は1回で終わることが多く、治療直後から通常の食事が可能で、日常生活への影響が少ないという特徴があります。
デメリットとしては、コンポジットレジンは天然の歯より強度が低いため、すき間が大きい場合や噛む力が強い部位では破損の可能性があることです。
また、時間が経つと変色や劣化が生じるため、定期的なメンテナンスや交換が必要です。
ラミネートベニア
ラミネートベニアは、歯の表面に薄いセラミックを貼り付ける治療法です。
つけ爪のような薄いセラミックを歯に接着することで、歯の形や色、大きさを整えることができます。
ラミネートベニアのメリットは、審美性の高さです。セラミックは天然歯に近い透明感と色調を持っており、経年による変色もほとんどありません。表面が滑らかで汚れが付きにくいという特徴もあります。
デメリットは、健康な歯を削る必要がある点です。
また、歯ぎしりや食いしばりが強い人、硬いものを噛む習慣がある人は破損のリスクが高くなります。
セラミッククラウン
セラミッククラウンは、正中離開が大きい場合や歯の形態に問題がある場合に選択される治療法です。
歯全体をセラミックで覆うことで、すき間を閉じると同時に、歯の形、大きさ、色を整えます。
セラミッククラウンのメリットは、修正の際の自由度の高さです。
大きなすき間にも対応でき、歯の長さや幅、厚さ、色調も隣の歯に合わせて調整できます。
デメリットは、健康な歯を大きく削る必要があることです。
治療後に元に戻すことはできず、場合によっては歯の神経に近づくことから、神経の治療が必要になることもあります。
まとめ
大人になって目立つ正中離開には、歯周病、加齢による歯肉や歯槽骨の変化、歯ぎしり・食いしばり、日常習慣の積み重ねなど、複数の要因が関与しています。
放置すると、虫歯や歯周病のリスク増加、発音への影響、隣接歯への負担増加など、さまざまな問題が生じる可能性がありますので、早期に原因を把握し対策を行うことで進行を防ぎましょう。
記事監修:スマイルデザインデンタルクリニック秋葉原 院長 歯科医師 児嶋 剛
日本インプラント学会 所属
日本歯内療法学会 所属
日本審美歯科学会 所属
日本臨床歯科学会 東京SJCD 会員
スマイルデザインデンタルクリニック秋葉原 :https://smile-design-dc.com/
〒101-0023 東京都千代田区神田松永町17-2アサヒKビル5階
電話:03-3525-7400
交通アクセス
秋葉原駅 より 徒歩3分
